【漫画】ダンダダンの作者・龍幸伸ってどんな人？経歴や過去作品について紹介

ジャンプ＋で連載中のオカルティックバトル青春漫画の『ダンダダン』

先の読めないストーリー展開・超絶画力から生み出されるド迫力のバトルが最高に面白い超オススメ作品です！

今回はそんなダンダダンの作者・龍幸伸(たつゆきのぶ)先生についてまとめてみました。

ダンダダン作者・龍幸伸について

ダンダダン作者・龍幸伸(たつゆきのぶ)先生の経歴について紹介します。

龍幸伸先生は埼玉県出身。子供の頃からマンガ好きでしたが、特別絵の勉強をしたことがあるわけではなく、落書き程度に描くくらいだったそうです。

子供の頃好きだったマンガ『LAMPO(上山徹郎)』『AKIRA(大友克洋)』『ARMS(皆川亮二)』『ベルセルク(三浦建太郎)』などの影響を受けているそうです。

21歳のときバイト先のコンビニでレシートの裏に絵を描いていたところ、店長から「絵が上手いから漫画家になったら？」と言われたことがきっかけで漫画家を目指し始めます。

ガンダムが好きだったためガンダムの漫画を100ページくらい描いて『ガンダムエース』編集部に送ったところ、「絵がうまいから」と声がかかり当時ガンダム作品の連載をしていた曽野由大先生のアシスタントになります。朝10時から翌朝5時まで漫画を描き続けるような過酷な現場だったそうですが、その現場でつけペンの使い方からベタの入れ方まで、漫画の描き方を全部教わったそうです。

3年間ほどアシスタントをしながら漫画の持ち込みを続けた結果、2010年に月刊少年マガジンから連載デビュー。

しかしデビュー作『正義の禄号』は半年ほど、2作目『FIRE BALL!』は1年半ほどで打ち切り・終了してしまいます。

その後ジャンプSQに持ち込み、藤本タツキ先生『ファイアパンチ』『チェンソーマン』、賀来ゆうじ先生『地獄楽』のアシスタントをしながら連載企画を出し続け、いくつかの読切の後2020年春の連載会議で『ダンダダン』の連載が決定。

アシスタントに入っていた『チェンソーマン』『地獄楽』の物語が終盤に入っていてため2作品の終了、連載準備を経て2021年4月から『ダンダダン』の連載を開始します。

ダンダダンは連載開始直後から話題を集め『次にくるマンガ大賞2021』WEBマンガ部門2位、『このマンガがすごい！2022』オトコ編4位など多くのマンガ賞レースで上位に入り、今やジャンプ＋の看板作品の一つとなっています！

ダンダダン誕生秘話

ダンダダンの誕生のきっかけになっているのがホラー映画『貞子vs伽椰子』

連載企画が通らずスランプに陥り一時期漫画が描けなくなってしまった龍先生が担当編集・林士平さんの「何も考えずに自由に描いてみたら」というアドバイスを受けて、書き溜めたネタ帳の【貞子vs伽椰子が面白い】と書いたあるのを見てオカルトをテーマにした作品を作るキッカケになったそうです。

さらに『貞子vs伽椰子』劇中の「化物には化物をぶつけんだよ」というセリフから、宇宙人・UMAと幽霊が戦うというダンダダンのぶっ飛んだ作品設定が出来上がったそうです。

めっちゃ面白いダンダダンですが連載決定まですんなりと行かなかったようです。

当初はジャンプ本誌・ジャンプSQでの連載を目指しましたが会議に通らなかったため、ジャンプ＋の連載会議に回したところ連載決定しました。

セルポ星人をはじめとした宇宙人キャラのデザインは『ウルトラQ』や『ウルトラマン』の宇宙人・怪獣のデザインを手がけた成田亨さんの影響を受けているそうです。成田亨さんのデザインを参考に「こんな宇宙人がいると嫌だな」と思うような不気味で気持ち悪い宇宙人をイメージしてデザインしているとのこと。

ちなみに成田亨さんデザインの怪獣で龍先生の一番のお気に入りは『バルタン星人』だそうです。

藤本タツキ・賀来ゆうじとの関係

龍先生の交流のある漫画家さんとして過去のインタビューで『チェンソーマン』『ファイアパンチ』などの藤本タツキ先生と『地獄楽』などの賀来ゆうじ先生を挙げられています。

ジャンプSQ持ち込み後、連載企画を出しながらアシスタントに入ったのが『ファイアパンチ』連載直前の藤本タツキ先生の現場でした。
そして同じくレギュラーアシスタントとして入ったのが賀来ゆうじ先生。
さらには『SPY×FAMILY』の遠藤達哉先生もヘルプに入るなどファイアパンチの制作スタッフは超豪華な顔ぶれだったようです。

というのも、この４先生の担当編集が同じ林士平さん。初連載の新人作家の作品のクオリティを上げるためになるべく上手い人にということで、林さんが担当作家さんにアシスタントをお願いしたところ、こんなに豪華な面子になったそう♪
ていうかこの担当連載陣を見ても林士平さん、メッチャ優秀な編集者だってわかりますね。龍先生や藤本先生のインタビューを読んでいても作家さんと良い関係を築いてるのが分かります。

同じ現場にいたときから気の合った３人ですが、お互い連載作家になってからもよく飲みながら作品について構成の部分で話し合ったりと交流が続いているそうです。
お互いリスペクトしながら、ライバル意識もあるという戦友といったような関係みたいですね。うらやましい関係♪

そんな龍先生の画力を藤本先生・賀来先生が絶賛しています！

ダンダダン連載前に、賀来先生は以下のようなツイートをしています。

明日4月6日（火）からついに恩人・龍幸伸先生の新連載「ダンダダン」が開始です！
僕の知りうる限り、総合的な画力が最も高い人で、どの現場でもこの人の絵を参考にするように言ってきました。楽しみです。また明日、改めてツイートします。
なんだか自分の連載開始前のように脈拍が上がってきました… https://t.co/nFuEtl2lxu

— 賀来ゆうじ (@ug_kaku) April 5, 2021

地獄楽もめちゃくちゃ絵上手かったんですけど、そんな賀来先生にココまで言わしめる龍先生はスゴすぎますね。そのバケモノっぷりはダンダダンで遺憾なく発揮されています！

藤本タツキ先生も同様に龍先生の画力を絶賛！アシスタント時代のすごさを読者に知ってもらいたいと『ファイアパンチ』『チェンソーマン』の時に龍先生が描いた背景を、『ルックバック』作中で『背景美術の世界』という本の中に再掲載してしまうほどです。

そんなお三方のTwitterでは、たまにお互いの作品のイラストなどが見れたりとファンならば必見です。

• 龍幸伸Twitter→@TatuYukinobu
• 藤本タツキTwitter→@nagayama_koharu
• 賀来ゆうじTwitter→@ug_kaku

龍幸伸先生の過去作品

正義の禄号

やる気無し、友達無しの引きこもり高校生・三義正太の元に突然、持ち込まれた人工知能兵器『禄郎』!　無理矢理禄郎とタッグを組まされた正太は、引きこもりかえあヒーローへと華麗な変身を遂げる――か!？
引きこもりの少年・正太の前に突如現れたのは、ビミョーな関西弁を操る謎のロボット「禄郎」。正太の“やる気”が高まったとき、二人は合体し、ヒーロー「ゼノナイン」となる！　弱虫の弱虫による弱虫のための英雄がここに誕生!!

引用元：講談社コミックプラス『正義の禄号』

月刊少年マガジンに2010年から2011年まで連載された龍幸伸先生のデビュー作。

迫力のアクションシーンはこの頃から発揮されており、ダンダダンに通じるものがあります。

FIRE BALL!

とある野球バカ、片桐球児は特異なフォームから繰り出す直球を武器に野球道を突き進む！ある日、助っ人に呼ばれた草野球で出会ったのは同い年の天才打者、田中太郎。天性の“ホームランアーチスト”田中太郎と片桐球児の“ファイヤーボール”の勝負の行方は!?

引用元：講談社コミックプラス『FIRE BALL!』

常識破りの野球で一番を目指す野球バカ片桐球児を中心に描かれる熱血野球漫画。

人物も背景もこの頃からメチャクチャうまいですね。この頃のキャラクターの絵は鋼の錬金術師などの荒川弘先生っぽい感じがします♪

恋愛栽培法

『ダンダダン』の龍幸伸先生が、2015年に発表した読切『恋愛栽培法』を作者特別コメンタリー付にて、本日ジャンプ＋にて期間限定無料配信開始🆕❗️

キノコが繋ぐ恋がある…
青春ラブコメディ読切52ページ‼️

『ダンダダン』初の休載です❇️
最新話は来週９日火曜日掲載予定✨https://t.co/4zzbVGeyRm pic.twitter.com/R2DLLh6nZm

— 林士平（りんしへい） (@SHIHEILIN) November 1, 2021

ジャンプ移籍後初の読切作品。

茸オタクの変人クンとキノコ頭の女の子の恋愛を描くラブコメもの。

これまで描いたことなジャンルを試そうと言うことで恋愛モノにチャレンジする際、担当の林さんから恋愛漫画を100冊送ってきて、それら全部読んでから描き上げた作品だそう。その成果もあってか、とても素敵なラブコメになってます。

ちょっとした感情の変化を表情だけじゃなく、画面全体・視覚効果など使って描くのがとても上手です。
読んでてキュンとなったり応援したくなったりってのはダンダダンのモモとオカルンでも感じれますよね。

神様のいる街

「ダンダダン」龍幸伸の過去読切「神様のいる街」コメンタリー付きで公開https://t.co/9lnbnzGSH8 pic.twitter.com/eslRfqPFEH

— コミックナタリー (@comic_natalie) June 21, 2022

感情の変化によって恵みも災難も起こしてしまう神様の女の子・リリィとその災難に立ち向かう人間の男の子・チコの恋愛を描いたアクションラブストーリー。

恋愛ドラマもアクションも堪能できて大満足の読切作品です。クライマックスの巨人に立ち向かうアクションシーンの迫力がスゴイ！

山田キキ一発

対怪獣決戦係で女子高生の山田キキは幼馴染の剛ちゃんと、世界のため日々鍛錬。剛ちゃんを想い、可愛い下着を身に着けてみた時、急遽、戦闘しなければならず・・・!

引用元：ジャンプ＋『山田キキ一発』

2019年4月にジャンプ＋に掲載された読切作品。

いや～だいぶブッ飛んでますね～いい意味でw ノリ的にはダンダダンに近くなってきてます♪

後半のハチャメチャ展開がマジおもしろすぎる傑作ですw

まとめ

ダンダダンの作者・龍幸伸（たつゆきのぶ）先生について紹介しました。

同業の漫画家さんが絶賛する画力や、型に捉われない自由な発想で描かれるストーリーで、わたしたち読者をまだまだ楽しませてくれることでしょう。

過去作品の中でも『山田キキ一発』は最高におもしろいので是非読んでみてください！

最後までお読みいただき有難うございました。